アーユルヴェーダが美容にもたらす恩恵について考察1
ヨガやアーユルヴェーダを美容目的にトレンドとして取り入れるという動機は本来はよくないかもしれません。
現代に溢れているヨガやアーユルヴェーダの情報の入り口としては、ダイエット・美容・お洒落などの価値観からの導入が多いのも事実ですね。
しかし、ヨガとアーユルヴェーダの実践の先にたまたま痩身効果や美容の恩恵があった、というのが在るべき姿だと感じています。
学生時代のアルバイトから25年近く美容や化粧品の業界に携わっていた私には、最近驚く事実がありました。
今回はもはや現代では当たり前になっているシミについて考察したいと思います。
化粧品業界では今ではシミの原因は紫外線によるメラニン色素の沈着というのは常識ですが、近年ではシミは皮膚の炎症、疾患であると分かってきています。
ターンオーバーがうまく機能しない事でメラニン色素の代謝がうまくいかない、シミの部分が炎症を起こしている。
代謝美白という言葉は代謝の機能を正常化させて沈着しそうなメラニン色素を排出することから使われています。
肝臓の機能との繋がりも分かってきています。
紫外線をそれほど浴びていないのにシミの出来る方もいらっしゃいますが、逆に紫外線をたくさん浴びていて日焼け止めを使っていないのにシミが無い!という現象を身近でみて驚きました。
私の師匠であるマイラがその一人です。
カウアイ島でのHalepuleの人たちも皆シミがほとんど見当たりませんでした。
特に今回、合宿にてマイラの近くで観察させていただく機会が多かった為にそれを確信しました。
朝のアサナの際にマイラの後方で私はアサナをしていたのですが、60代の白人女性が日焼けした肌とは思えない美しさでした。
勿論、日焼けはしているので褐色になってはいます。
しかし、腕にも顔にもシミがほとんど確認出来ませんでした。
長年の職業柄、肌からその人の生活を推測する習慣があるのですが、元々地黒で日常的に紫外線をよく浴びる人ならその様にシミの無い場合もありますが、白人の肌の様に元々白い肌には考えられないことでした。
地黒の人は、メラニン色素が多い為に肌を守る機能が高く、炎症としてシミになりにくいです。
色白の人は何もケアをしていないとシミになりやすく弱い肌といえます。
では、何故マイラをはじめとするHalepuleの人たちはシミが無いのか?
最初に述べた様に、シミは炎症疾患の一つです。肝臓機能とも関連があります。
そして、代謝機能も関係しています。
つまりはヨガとアーユルヴェーダの実践において、
『身体に毒素が無い』、
『スパイスを食する言も含め代謝機能が上がっている』、
『肝機能も素晴らしい状態である』、
ということだと思います。
シミが無い健全な肌状態のいうのは、それと同時に艶やかで光のある肌でもあるので、マイラはシワはあるけれど、生命力が溢れた輝きのある肌をしていました。
私たち現代人は、一部しか見ないで、その一部の結果を治したいと思ってしまいがちです。
広告や情報は、シミにはこれが効く!と謳います。
原因と結果を考え直すと、その結果の一部を治そうとする事だけがおかしな事だと気がつきます。
肌は身体の中を表す鏡であります。
シミだけを除去したり薄くする事が出来ても、同じ習慣を繰り返していればまたシミは出来ますし、シミは無いけれど艶やかで元気な肌では無いというアンバランスなことになります。
アーユルヴェーダはホリスティックな生命科学です。
身体の全ての機能はバランスを必要とし、相互作用する。
美容を1ミリも気にしなくても、結果的に美しさがやってくる。
目的では無くても結果になるのですね。
朝のアサナの時間、マイラのシャバーサナの姿が目に焼き付いています。
あれほどに美しい顔は無いと思うほどの輝きがありました。
アーユルヴェーダの長年の実践は、素晴らしい美しさをもたらしてくれるのです。
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